第39回いしかわ広告景観賞は、能登半島地震からの復興が着実に進む中で開催されました。地域が再開が進む今、屋外広告が単なる情報伝達にとどまらず、地域の魅力や文化を発信し、人々に希望や活力を与える景観の一部として重要な役割を担っていることを改めて実感する審査となりました。
今回は、公共部門4作品、民間部門37作品、計41作品の応募があり、一次審査で27作品を選出、二次審査では主催団体賞4作品、後援団体9作品の計13作品を決定しました。審査では、デザイン性に加え、建築や周辺景観との調和、独創性、地域への愛着や制作への思いを重視しました。
石川県知事賞公共部門の「金沢美術工芸大学」(金沢市小立野)は、ガラスを活用したサインが建築との高い親和性を生み、圧迫感なく情報を伝えるとともに、先進性と伝統が共存する建築の魅力や「開かれた大学」の理念を見事に表現しています。知事賞民間部門の「奥田屋」(七尾市和倉町)は、人と人とのご縁を感じさせるシンプルなデザインと落ち着いた色彩が建物や景観に自然に溶け込み、品格ある空間を創出しています。金沢市長賞の「とりやき 丈(ジョー)」(金沢市本町)は、行灯をモチーフとした意匠が古民家や町並みに調和し、夜間には温かみのある灯りで地域景観を豊かに演出しています。また、石川県屋外広告業協同組合理事長賞の「御祓川(ミソギガワ)スタジオ」(七尾市生駒町)は、歴史ある建築と現代的な感性を融合した斬新なデザインが、これからのまちづくりにも新たな可能性を感じさせる作品として高く評価されました。
さらに、受賞作品は金沢市をはじめ、七尾市、小松市、野々市市、能美市、羽咋市、輪島市の県内各地から選ばれ、それぞれの地域の特色や歴史を活かした魅力ある作品が高い評価を受けました。屋外広告は地域の魅力や文化を映し出す「まちの顔」です。本賞を契機として、石川らしい美しい景観づくりがさらに広がり、復興から未来へ、そして次世代へと受け継がれていくことを期待しています。
審査委員長 寺井 剛敏(金沢美術工芸大学 教授)
概要
│目的 石川県内の都市景観の向上と屋外広告物に対する県民の関心を高めることを目的とする。
│主催 いしかわ広告景観鑑賞実行委員会(石川県、金沢市、石川県屋外広告業協同組合)
│後援 石川県市長会、石川県町長会、石川県商工会議所連合会、石川県商工会連合会、(公社)石川県観光連盟、(一社)石川県建築士事務所協会、石川県中小企業団体中央会、(公財)石川県デザインセンター、石川県ビジュアルデザイン協会、(一社)日本屋外広告業団体連合会、石川県屋外広告士会(順不同)
│募集対象 過去3年間に石川県内に設置された屋外広告物。但し、はり紙、はり札、立看板等簡易なもの及び法令の規定により設置するものは除く。


















