本年も県内全域から数々の秀作の応募がありました。屋外広告物はいかにあるべきかを問う、公共・民間部門からなるコンペティションです。
デザインに優れていること、建築物と周辺の景観及びまちなみと調和がとれていること、創意工夫がされて独自性に優れていること、模範となるべき事例となること、などを中心に14名の審査員による、熱心な審査会が行なわれました。本年も質の高い応募作品が多く、関係各位のご尽力に敬意を表します。
地域固有の空気感を楽しく演出する魅力あるデザイン、さりげない手づくり感あふれる広告デザイン、周辺の町並みに新たな価値を創出しているデザイン、小さいながらも都市感覚のクールなサインデザイン、屋外広告を象徴的に取り込みつつ個性的な建築に昇華させた建築デザイン、等が注目されました。
しかし、他にも多くの優秀な作品が見られました。現代の工業製品材をサイン素材として活用された広告デザイン、手作りの工芸感覚の広告物、単体も優れているが全体にも敷地の中でリズム感を醸している総合的サイン計画等です。また、30回を記念してベストリニューアル賞も意義がありました。
石川県が推進しているまちづくりに、30年を経て、景観デザインの意義が啓発され、蓄積されています。それは、豊かな文化的雰囲気をつくり、格調高い地域創造へと繋がっています。益々、期待されるることと確信しています。
審査員長 大場 吉美 (金沢学院大学名誉教授)
概要
│目的 石川県内の都市景観の向上と屋外広告物に対する県民の関心を高めることを目的とする。また、今回は第30回を記念し、周囲の景観に配慮して改善した屋外広告物を表彰するベストリニューアル賞を新設した。
│主催 いしかわ広告景観鑑賞実行委員会(石川県、金沢市、石川県屋外広告業協同組合)
│後援 石川県市長会、石川県町長会、石川県商工会議所連合会、石川県商工会連合会、(公社)石川県観光連盟、(一社)石川県建築士事務所協会、石川県中小企業団体中央会、(公財)石川県デザインセンター、石川県ビジュアルデザイン協会、(公財)いしかわまちづくり技術センター、(一社)日本屋外広告業団体連合会、石川県屋外広告士会(順不同)
│募集対象 過去3年間に石川県内に設置された屋外広告物。但し、はり紙、はり札、立看板等簡易なもの及び法令の規定により設置するものは除く。